p_district’s blog

ゴミのようなきっかけで始めた20代男の自己満ブログ

未来のための呪詛

 安直に愛や未来を幻視しない。期待を捨てたときに来る静寂を知る。自己本位な虚像は未来も今も食いつぶす。少しはリアリストになれ。それができないのなら何か具体的なモノをつかもうとするのをやめろ。

 聞き上手で、周りの人間や自分自身の小ささ醜さと向き合ってなお朗らかな、強くて憧れの人だった。決して清く正しくはないけれど、自分自身のどうしようもなさに自覚的なところがこちらの心を安らがせた。きっと彼女はこれからも沢山の人を(精神的に)抱擁し抱擁され歩いていく。末永くその人の隣に自分を置く未来を幻視しそれを伝えたことで、2人の間に本当にあったものはきっといくらか台無しになってしまった。枷をつけられた現実が常に遅々として進まぬうちに、重みのない虚像は遠くまで行きすぎた。

 軽い気持ちではなかったから、その人を思って随分と暇を潰した。今もこんな呪詛を綴って暇を潰さないと立ち上がれないので、床に寝そべって顎をフローリングにつけてキーボードを打っている。いい歳をして本当にどうしようもない男。自分がLineを見た地点から3m離れた床に蹲っているうちにたぶん箱根路は20kmくらい進んでいる。

 すぐに穴から出ようとして手の届くものにしがみついても同じことを繰り返すだけ。いい加減暫く穴の底に座り続ける決断を。本当の出来事は期待を捨てた時に気まぐれに現れるものだし、そのような形でしか現れない。